クッキーのレシピを見たときに「生地を寝かせる」工程が目に入り、不思議に思った経験はありませんか。混ぜたり焼いたりする工程に比べるとさほど変化が見られませんし、寝かせる工程が必要ないのであれば、省略したいですよね。この記事では、クッキー作りの際に生地を寝かせる意味や、寝かせるのに最適な時間を解説します。クッキー作りに挑戦しようとお考えの方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

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クッキー生地を寝かせるベストな時間

クッキー生地を寝かせるのにベストな時間は、2時間以上だと言われています。2時間以上寝かせれば、生地の中に含まれるグルテンがしっかりと冷えておいしいクッキーが作れます。でき上がった生地を2時間程度冷やして型抜きしたら、再度1時間程度冷蔵庫で冷やすと、さらにおいしく召し上がれるでしょう。

クッキー生地を寝かせるのにおすすめの場所

クッキーの生地は、低温を保てる冷蔵庫の中がベストです。5℃前後の場所があれば冷蔵庫でなくても問題ありませんが、10℃を超えてしまうと生地を十分に冷却できずに、クッキーの仕上がりがイマイチになってしまいます。生地がゆるくなり、形成しにくくなってしまうデメリットもあるため、適温でしっかりと冷やしましょう。

クッキー生地を寝かせるのにラップは必要？

冷蔵庫の中でクッキー生地を寝かせる場合には、必ずラップで包んで乾燥を防ぎましょう。またクッキー生地は、冷蔵庫内の食品の匂いがうつりやすいため、ラップで包みさらにジッパー付きの袋に保存しておくと安心です。しっかりと密閉しておくことでクッキー本来の風味を損なわず、おいしく作れるでしょう。

クッキー生地を寝かせる理由

ここでは、生地を寝かせる理由をご紹介します。

生地がまとまりやすくなる

作りたてのクッキー生地は、水分量が多く柔らかい状態です。ダラッとした生地のままではまとまりにくく型抜きもしにくいため、見た目が悪くなってしまいます。そこでクッキー生地を寝かせて冷却すると、生地に含まれる油分が凝固して生地のまとまりが良くなり、型抜きや成形の難易度が下がるでしょう。

グルテンの働きを抑える

クッキー生地作りに使う小麦粉には、グルテンと呼ばれる成分が含まれています。このグルテンが水分と結びつくことで粘りが出て、食感が悪くなってしまいます。グルテンは冷却すると粘弾性が弱まるため、クッキー生地を低温の環境でしっかりと休ませることで、サクサク食感のクッキーに仕上がります。

風味が良くなる

卵やバター、牛乳などのさまざまな成分を含んでいるクッキー生地は、混ぜ合わせたばかりの状態ではよく馴染んでいません。長時間低温環境に放置しておくことで、生地に含まれる水分と油分が小麦粉に浸透して、徐々に馴染んでいきます。材料同士がしっかりと馴染んだ生地は、それぞれの材料が持つ性質が融合して変化を起こし、クッキー本来の風味を生み出します。

クッキー生地を長く寝かせすぎると？

クッキー生地の寝かせ時間が長くなるほど、サクサクの食感に仕上がりますが、寝かせすぎも良くありません。材料を合わせてから2日以上経ってしまうと、卵や水分によって生地が傷んでしまいます。クッキーの風味が損なわれてしまっているだけではなく、カビが生えている可能性もあるため、十分に注意しましょう。寝かせていた生地から生臭さを感じた場合には、もったいないですが処分してください。

まとめ

いかがでしたか。この記事は、クッキー生地を寝かせる理由やクッキー生地を寝かせるベストな時間を紹介しました。クッキー生地は、ラップやジッパー袋に入れて密閉し、冷蔵庫の中で2時間以上放置しておきましょう。

低温で十分に寝かせれば、生地にまとまりが出てその後の作業がぐっと楽になりますよ。また、風味が良くなりサクサク食感に仕上がるため、おいしいクッキーを作るには欠かせない工程です。クッキー作りに挑戦する際には、ぜひ生地をしっかりと寝かせてくださいね。